政策は「反緊縮」のみ 労働党コービン党首勝利挨拶

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2017年6月9日、イギリス下院議員選挙で、議席を伸ばした最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首はロンドン北部にある党首自身の小選挙区勝利を受けて挨拶。与党が解散総選挙を仕掛け、当初は与党勝利が予測されてきた中で、与党保守党を過半数割れに追い込んだという意味で大勝利でした。

今回の勝利の背景となっていたのはなんだったのでしょうか。それを知るために今回の挨拶から政策に関わる部分のみを抜き出しました。

この勝利宣言の中で政策に言及したのは、現在の保守党メイ政権による財政支出の過度な引き締めに反対する「反緊縮」政策だけでした。保守党を敗北に追い込んだのは緊縮財政に対する英国民の不満だったのです。

政党の選挙戦略というのは、複雑では、党の組織や候補者の末端まで届きません。ひとつの政策、しかも「反緊縮財政」というクリティカルな選択だけを掲げて戦ったところは、さすが経験豊富なリベラル政治家だと感じます。

わが国では、本来左派リベラルの政策である金融緩和政策を与党安倍政権が取っていますから、残された経済政策は反緊縮政策だけです。わが国では、身近な道徳にも合うことから、金利も安く、また個人消費が伸びない今のような時期ですら財政再建をめざして財政支出を切り詰めることが正しい政策だという受け止め方をされてしまっていますが、わが国の野党もコービン英労働党の戦法をみならい、財政緊縮反対の旗印をかかげて戦わなければなりません。そうでなければ万年野党確定でしょう。もちろんコービン党首の政策すべてに賛成するわけではありませんが、これが今回の英国総選挙の教訓です。

以下、コービン氏の勝利挨拶の抜粋です。

「今回の選挙は、首相が有権者からの信任を求めて、下院でのより多数の議席を獲得するために行われ、選挙戦がこれまで6週間続きました。私はイギリスをくまなく旅し、イベントや集会で話しました。そして皆さんもご存じでしょう。政治は変わりました。以前のような閉塞状況には戻りません。」

“This election as called in order for the Prime Minister to gain a larger majority in order to assert her authority, and the election campaign has gone on for the last six weeks. I’ve travelled the whole country; I’ve spoken at events and rallies all over the country. And you know what? Politics has changed, and politics isn’t going back into the box that it was before.

「今日起きたことは、国民がもう財政緊縮政治にはこりごりだと表明したことです。公的支出の削減、保健サービスの不足、学校や教育サービスへの資金不足、そして若者に社会でふさわしいチャンスを与えることはできませんでした。」

“What’s happened is people have said they’ve had quite enough of austerity politics; they’ve had quite enough of cuts to public expenditure, under-funding our health service, under-funding our schools and our education service, and not giving our young people the chance they deserve in our society, and I’m very, very proud of the campaign that my party has run — our manifesto for the many, not the few.

「私は、今夜まさに全国各地で開票されつつある選挙結果を、希望を、未来への希望をもって投票した人々を、緊縮財政にノーをつきつけた人々を誇りに思っています。」

“And I’m very proud of the results that our coming in all over the country tonight, of people voting for hope, voting for hope for the future and turning their backs on austerity.

なお、原文は、こちら

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