日経平均13,000円台を切る

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 9

米国連邦準備制度委員会(FRB)は、米国の株価が急落し、景気が悪化していることを踏まえて、22日大幅な利下げを発表しました。ブッシュ政権も減税を検討しています。サブプライムローン問題のあおりを受けて米国の景気が本格的なかげりを見せ始めてからほんのわずかな期間でのすばやい対応でした。しかし、それにもかかわらず米国の株価は、大きく下落し、市場の声は、さらなる政策を求めています。

では日本は?となると、昨日は日経平均が13,000円台を一気にきりました。今日は持ち直していますが、その原因は、外国人投資家が日本の株式市場から資金を引き上げたことです。海外で名の売れた優良株が大きく値を落としています。トヨタ自動車のような日本を代表する会社の株式でも、発行済み株式の現在の価格での総額を、その会社の総資産の評価額で割った株価純資産倍率(PBR)が1.5倍を切っています

この株価純資産倍率(PBR)は理論上は1倍(土地、現金、工場設備などの会社の資産の総額と発行株式の総額が同じになる状態が1倍です)を切ることはありえない(もし1倍を継続的に下回る場合には、会社を解散して、土地などの資産を切り売りすれば儲かってしまう)ものですから、株価の予想は原理的に大変難しいものではあるとはいっても日本の株式は大変な買い時になっていると思います。(こういうときには我が家に少したくわえがあればなあと思います。)

個人投資家とは違って、多くの機関投資家は定められた期間内に、市場よりも優れた収益を上げなければなりません。ですから我々が「もう少し持っていれば」というようなケースでも売ってしまうということが起こります。これが機関投資家の売買が株価の上昇下降の振幅をさらに大きくしてしまうなどといわれることのひとつの原因でもあります。

さて、我が国政府の政策対応については、特に大きな対応はないままです。動かざること山の如し

先日毎月開催される日銀金融政策決定会合が開かれました。金融政策については例によって現状維持のままでした。確かにサブプライムローン問題に直撃されている米国と日本では事態の深刻さが違いますが、日本の場合には景気動向指数の一致指数が連続して景気判断の分かれ目となる50%を下回ることがおき、OECDが日銀は金利を一年以上据えおくべきだと公式に発言しているなど、かなり以前から経済指標の動きが芳しくなくなっていたわけですから、日銀のこの対応はいかにも腰が重い印象があります。米国のすばやい決断はうらやましい限りです。

新聞論調などでは、政府の無策を非難する声が大きいようですが、デフレ脱却が完全でない今、減税などの財政政策の出動は効果の点でも期待できないでしょう。また、今回の景気回復は、輸出が伸びたことと、正規雇用を絞り、非正規雇用を大幅に増やすなど民間企業が人件費削減に取り組んだことが原因となったものだったわけですが、これ以上人件費を削ることはとても許されることではありませんし、当の米国の景況が思わしくない以上、輸出のルートでの回復も望み薄です。

すると、金融政策に頼るしかないわけですが、肝となるのは物価が下がり続けるデフレからどうやって抜け出すのかということです。

そのようなことをいうと、ガソリンなどの石油関連製品や小麦、とうもろこしなどの価格があがっていることをお前は知らないのかといわれそうですが、原油などの個別の品目の価格が上がることと、一般物価が上昇することとの違いについては以前書きました。

このような状況の現在でも、いわゆるリフレ政策を行うことが必要だと考えています。その観点から最近の日銀の動きを見ていると隔靴掻痒の感がありますが、そうはいっても政府のいうことは聞かない日銀でもFRBのいうことだけは聞くようです。日銀としては新総裁就任までに金利を引き上げておきたかったところですが、近い将来、FRBから利下げへの圧力が強まることが予想されるわけで、その時にどう日銀が反応するか、大変興味深いところです。(その前にトヨタ自動車の株を買うかな。)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする