オバマ大統領の演説会に参加

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初来日していたオバマ大統領がサントリーホールで演説をするので聴衆として参加してきました。アジアで初の演説となるということで、包括的なアジア政策、極東政策が示されるだろうと思いましたので、私も全国で二番目の米軍基地面積を持つ神奈川県選出の参議院議員として関心を持たざるを得ません。残念ながら招待を受けていないので米大使館に問い合わせましたが、窓口のおねえさんがけんもほろろな対応だったので、党本部を通じて一般招待券を入手しました。

まず苦言から。アメリカ大使館、準備まったくできていません。招待券についてきた案内書類はいかにも日本語だけは話せるが無教養な外国人さんが書いた文章。誤字だらけ。米国大使館には日本語のネイティブスピーカーがいないようです。会場のロジもめちゃくちゃ。今にも振り出しそうな曇天の下、会場のサントリーホールの前の広場に長蛇の列ができていました。ところが、雨が降ってきたので列もなにもなくなってしまって混乱しました。米国大使館からの距離を優先して会場を選んだのだろうと思いますが、屋根のあるところで開催すべきだったのではないでしょうか。「午前8時までにご来場願います。」といわれてそのくらいにいったのに、ぜんぜん荷物検査が進みません。そもそも「ご来場願います」って招待客に使う日本語じゃないですよね。おまけに会場整理の人間は、「雨の中長時間お待たせしてすみません」などのお詫びのひと言も発しない。マニュアル頼みのファーストフード店の接客にも大きく劣ります。彼女たちは日本語が上手でしたが、ひょっとすると米国育ちの二世三世かもしれません(皮肉)。なんだこりゃの世界でした。演説終了後の会場アナウンスで一言くらいわびを言っても罰は当たらないだろうと思うのですが・・・まあ、米国なんてその程度にしか日本のことを考えていないのでしょう。

8時に行って、途中、小編成でアイネクライネナハトムジークなどの演奏を挟み10時過ぎにオバマ大統領の東京演説がはじまりました。

演説内容について。例によって原稿が映し出されるプロンプターを演題の両脇に設置しての演説です。あれがあれば楽だろうなあと、選挙中のオバマ大統領の演説の模様を見るたびにいつもおもいます。いつだったかご本人もプロンプターの使用を自虐ギャグのネタに使っていました。

演説はさすが巧みです。まずつかみからフレンドリーな様子で聴衆に語りかけます。今回の初訪日は他のアジア各国への訪問に先立つものだとまずリップサービス。そうですね、たった一日だけ先立っていますね。また、子どもの頃に鎌倉にやってきて、鎌倉の大仏をみたこと。そのときに抹茶アイスクリームを食べたことなどをユーモアたっぷりに語りかけ、昨晩の鳩山総理との夕食でもアイスクリームが出たのでその話をしたと紹介して会場を沸かせます。私は7歳まで鎌倉市の長谷に住んでいましたからひょっとしたら一歳違いのオバマ氏とすれ違っていたかもなどと思わせられました。(でも、当時は抹茶アイスなんか存在しなかったと思うのですが。)それに熱狂的に応援していた小浜市への感謝の言葉も忘れていません。また、別の箇所で太平洋地域出身の初の米国大統領だとも発言しています。アメリカ流の演説導入です。

さて内容についてです。民主党政権らしくやはり対中傾斜は大きいですね。様々な面で協力をしていく発言がありました。そして、日本にたいするいいわけのように「国際関係はゼロサムではない」旨の発言がありました。なるほど経済は貿易関係にみられるようにゼロサムじゃないですが、政治や軍事は立派なゼロサムゲームです。もし本気でそう考えているのならそれは困りものです。ビルマの人権問題への言及はありましたが中華人民共和国の人権問題への言及は控えめでした。日本と韓国からの核の傘は外さない旨の発言はありましたが、日本としては米国に頼る考えはどうやらきっぱりと捨てる必要があるようです。私は聞き落としたのですが、中華人民共和国に封じ込め政策は取らない旨の発言もあったそうです。

拉致問題についての発言はありました。会場に横田さん夫妻をあらかじめ招待しているのですから当然です。でもこれも北朝鮮の六か国協議への復帰を呼びかけるもので、仕方はありませんが弱腰。北朝鮮を核保有国として遇して、核軍縮のプロセスにはいるのではなく、ならず者国家がテロのために核を保有しているというスタンスで対応してもらえないと我々としては困ります

核軍縮への言及もありました。大いに歓迎すべきことですが、一方で核軍縮を進めるのなら、抑止力としてはより高価な通常兵力に依存しなければなりません。人件費がタダの北朝鮮や中華人民共和国にたいしてどのように対応するつもりでしょうか。

「米国とアジアは太平洋で隔たっているのではなく、太平洋で結びつけられている」として米国を太平洋国家だとする発言もありましたが、あの発言が向けられた先は中華人民共和国なんじゃないでしょうかね。G20の重要性も強調していましたが日本としては全くうれしくない内容です。

米国の過剰消費と日本?の輸出依存に関する発言もありましたが、あまり経済学的に正確な議論ではなかったと思います。

演説の所要時間約30分。総じていえばプレゼンテーションは巧みで聴衆は酔わされましたが、内容は冷や水をぶっかけるようなものでした。まあ、今の米国民主党政権ではこんな内容でしょう。この演説にたいして与野党が賞賛したというマスコミ報道もありますが、外交辞令上そんなものなんでしょう。

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