急激な円高に望まれる金融緩和

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米国の景気の先行きは不透明になり、FRBは、出口戦略を中止し、再び金融緩和に舵を切った。一方で、10日の日銀の金融政策決定会合は危機感もまったくなく、相変わらずの体たらくで政策や景気判断をすべてすえおいた。動かざること山のごとし。

当然なにか日銀が動くだろうという淡い期待が裏切られた。この結果、円ドルレートは11日に84円70銭台となり1995年7月以来、約15年ぶりの円高となった。

まず、この水準が異常な水準で放置できないものであるという認識を持つことが大切だ。85円を超えるレートで採算がとれる企業がいったいどのくらいあるというのだ。デフレ脱却が未だ達成されていない現時点では唯一の頼みの綱は輸出である。この期に及んで様子見などしている暇はない。

しかも、ここしばらくFRBはバランスシートを大きく拡大はしてこなかったものを方針を変えて一層の緩和に向かう可能性が出てきた。この動きはもう一段の円高ドル安の原因となり得る。2008年9月のリーマンショック以来の円高も、新たな段階を迎えたと捉える必要があるのではないか。

そして、わが国の単独介入であっても早急に為替介入が必要。もとよりさしたる効果はないだろうが、わが国政府としてこの水準は容認できないとのメッセージは送るべきである。いうまでもなく、為替介入は非不胎化介入であることが望ましいが、日銀は、自分の天下り先となる金融機関が危機に陥っていないと金融緩和は滅多なことではしないので放っておいては期待はまったくできない。

続いて必要なのは、もちろん金融緩和である。リスク資産を既に買いまくっているFRBがさらに緩和を進めるのであるから、当然、日銀も、それ以上の勢いでリスク資産を買う必要がある。出口戦略が難しくはなるが、今のままでは出口戦略が必要になる前にわが国経済が大変なことになる。まともなセンスがあるなら今動くべきだ。

ただし、迅速な動きが必要な今でも、日銀は聞く耳を持たないだろう。もはや「日銀の手段の独立性は重視する」などと悠長なことを言っていられる段階は過ぎてしまったのかもしれない。

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