東日本大震災復興構想会議の提言に異議あり

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「東日本大震災復興構想会議」が6月25日に、震災復興の提言を発表しました。政府はこれをもとに、7月中に基本方針をまとめる考えですが、提言の中身を読んで、「ちょっと待って!」と思ったのは私だけでしょうか。

 なぜなら、提言では復興財源について、法人税、所得税、消費税の「基幹税」を中心とした臨時増税の検討を求めているからです。特に、霞が関の暗躍ぶりは、片山総務大臣が、会議のメンバーに対して特定の官庁が増税の根回しをしていると記者会見の席上で公然と批判せざるを得ないほど露骨なものがあるようです。

《片山善博総務相は26日午前の記者会見で、東日本大震災の復興財源として浮上している消費増税や所得増税について「役人が復興構想会議の委員たちに『税はこうすべきだ』と根回しをしているという。政治主導に反し、あってはならないことだ」と語った。
片山氏は「復興構想会議の一部委員から私のところにクレームがあった」としたうえ、「税はすぐれて政治の根本にかかわる問題だ。復興構想会議で税制が議論されているのは主客転倒している」とも述べた。》=朝日新聞インターネット版より

日本は10年以上続くデフレから未だに抜け出せていません。このような時期での増税が日本経済にどれほどのダメージを与えるか、復興構想会議の方々は理解しているのでしょうか。 マスコミでも報道されているように、先月16日、民主、自民など6党の有志国会議員が記者会見を開き、大震災からの復興は増税ではなく、復興国債を日本銀行が全額買い切りオペレーションで調達するよう求める「増税によらない復興財源を求める声明」を発表しました

声明に賛同署名した国会議員は211人。西岡武夫参議院議長、自民党の安倍晋三、森喜朗元総理なども参加しています。私は、その取りまとめ役として、議員会館の各議員の事務所を走り回りました(おかげで、少しはダイエットになりました!)。

世論には誤解があるようですが、増税をすれば復興のための財源が増え、逆に増税をしなければ財源が減るというものではありません。また、日本経済全体が活性化されなければ、税収はむしろ減ってしまいます。景気を本格回復させ、税収を増やすことが結果的には最善の復興財源の確保策、財政再建への近道なのです。

確かに、日本の国債発行残高は900兆円超と膨大ではありますが、20兆円から30兆円と見込まれる復興財源を日銀による国債の買い切りで捻出しても、一部の論者が唱えるような国債の暴落やハイパーインフレになる可能性もほとんどありません。

今回の「東日本大震災復興構想会議」による提言作成の裏には、大震災に乗じて、増税を恒久的なものにしたいという霞が関の思惑が私には透けて見えます。民主党でも東日本大震災復旧・復興検討委員会でも財源の議論が行われますので、私もメンバーとして参加します。官僚の言いなりにならず、大局観を持って復興にあたるよう、私も発信、行動を続けていきますので、復興の件に限らず、ぜひとも皆様のご意見をお聞かせください。

(メールマガジン平成23年7月21日号より)

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