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2011年09月02日       

野田佳彦内閣発足

 台風12号の影響で、局地的な豪雨をもたらしていますが、みなさんがお住まいの地域は大丈夫でしょうか。くれぐれもご注意ください。

 さて、ご存じの通り、8月29日の民主党代表選で、野田佳彦衆議院議員が新代表に選ばれ、翌30日の衆参両院本会議で第95代内閣総理大臣に指名されました。今日、天皇陛下より任命され、組閣が行われます。

 野田新総理は54歳で私より5歳上。私が中退した早稲田大学のOBで、いわば私の兄さん格です。戦後3番目に若い総理の誕生は、われわれ若手議員に元気とやる気を十二分に与えてくれました。

 以前ご紹介した通り、私は8月9日の参議院財政金融委員会の質疑の席上で「万が一不景気の下で増税を行うというようなことをおっしゃるのであれば、今後御支持申し上げるかどうかということはちょっと考えなければならない」として、当時の野田財務大臣と財政再建について議論を交わしたばかりです。財政規律を重視して増税に前向きな野田氏と、増税なき財政再建を主張する私との議論は平行線でしたが、安全保障など経済政策以外では考え方を同じくする部分が非常に多いのです。

 たとえば、外交・安全保障では、日米同盟の重要性を説き、中華人民共和国の覇権主義にはきちんと対抗すべきだと訴えている点。外国人参政権付与に反対している点。靖国神社問題を含む歴史認識…等々。野田氏が「健全な保守」を政治理念としておられることについては、非常に心強いと感じています。

 演説がうまく、語る言葉に力がある。そして何より、代表選の政見演説の中で、自身を「どじょう」に例えられたとおり、野田氏の飾り気のない実直なお人柄は今も心から尊敬しています。

 野田新総理には、今の国難を乗り越えるため、全身全霊をかけて職務を全うしていただけると期待しています。もちろん、私も政治家ですから、主張すべきところはしっかりと主張しつつも、野田総理を支えていくつもりです。

 幹事長に輿石東氏、政調会長に前原誠司氏、国対委員長に平野博文氏、幹事長代行に樽床伸二氏と党内のバランスを考えた人事となりました。不毛な親小沢・脱小沢の対立に終止符を打ってくれるものと期待しています。

 特に、新しい政策調査会長の前原誠司・前外務大臣は、代表選が戦われている時から、「全員野球をやるというのは、ことばだけではダメだ。一人ひとりが政策立案に関われる仕組みを作るのがポイントだ」と、政策調査会の機能強化を主張しておられました。民主党には、さまざまな分野の専門家の国会議員が大勢います。以前は、そうした議員が能力を活かしきれていない面がありました。能力ある議員がしっかりと政策立案と意思決定のプロセスに関与できるよう、前原氏に大胆な改革とリーダーシップを期待しています。

 先日の両院議員総会で、前原政調会長を紹介する時、野田総理が「政府が政策決定をする前に原則として政調会長の了承を得る」と発言しました。これは、これまでの民主党の政策意思決定の大欠陥だった政府の独走を阻む上で大変重要なことです。本当にこの原則を貫いてくれるなら霞が関主導による増税ははばむことができます。自民党政権の「事前承認制」をこれまで民主党は「族議員の温床」とさえ批判してきました。もちろん自民党時代のような族議員が復活してしまっては困りますが、それ以外はそれなりにバランスの取れた制度だったのではないでしょうか。

 新政権の前途には大きな課題が数多く横たわっています。まずは東日本大震災からの復興を本格化・具体化することです。それとならんで、福島第1原子力発電所の事故を一刻も早く、国民が安心できるレベルに収束させることも大切です。大規模な財政的裏付けをともなう第3次補正予算案をなるべく早く編成し、こうした課題を解決していかなければなりません。

 これ以外にも、8月19日にニューヨーク外国為替市場で1ドル=75.95円と戦後最高値を更新した円高対策、十年以上続くデフレからの脱却という、難しい経済課題があります。震災の影響で先送りされた環太平洋経済連携協定(TPP)参加問題にも推進の方向での結論を出さなくてはなりませんし、エネルギー政策の具体的なビジョン作りや、社会保障のあり方の問題にも正面から向き合っていく必要があります。

 党役員と閣僚と、そして何よりも私たち議員一人ひとりが、持てる力と知恵を全て出し合って、この国を再生させたい、いや再生させなくてはならない。――野田政権船出の日にあたり、そんな思いをあらためて噛み締めています。


(メールマガジン平成23年9月2日号より)

 

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このページについて

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金子洋一プロフィール


現在、民主党参議院議員(神奈川県選出)、生活支援カウンセリング協会理事長。

これまでに、経済企画庁(現・内閣府)
OECD科学技術産業局エコノミスト
青山学院大学大学院国際マネジメント研究科兼任講師などを経る。

専門は、マクロ経済(景気)と消費者問題。詳細なプロフィールはこちら

 なお、このブログの記事内で意見にわたる部分は、私の個人的見解です。いただいたメッセージは私本人が必ず読ませていただき、今後の政策作りの参考にさせていただきます。直接ご返事を差し上げる場合もありますので、できればお名前とメールアドレスをお書きください。

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