消費者庁の初代長官に建設省出身で前・内閣事務次官の内田俊一氏が内定したようです。私が役人を辞める前に勤めていた役所の事務次官経験者ですが、まったく存じ上げない方です。内閣官房のウエッブサイトによると、内田氏は以下のような経歴の方だそうです。
内田俊一その後、内閣事務次官に就いたそうですが、今回に関しては全くのミスキャストではないでしょうか。生年月日 昭和23年9月29日
出 身 鹿児島県
経 歴
昭和47年 3月 東京大学法学部卒業
昭和47年 4月 建設省
平成 5年10月 京都市助役
平成 9年 7月 建設省大臣官房政策課長
平成11年 7月 内閣官房内閣参事官室内閣参事官
平成13年 1月 内閣官房内閣総務官室内閣総務官
平成15年 7月 内閣広報官
私は、官僚出身だから悪いという発想を取るつもりはありません。が、学者や消費者団体関係者などの民間出身者ではどうしてもだめだったのでしょうか。内田俊一氏は内閣事務次官以外に消費者行政に携わった経験がないようです。鳴り物入りで新設された消費者庁の長官としてあえて官僚出身者を選ぶにしても内田氏以外に例えば各省庁の消費者行政畑を長く歩いている人などいくらでも候補者がいそうです。
ひとことで言えば、政府の考える消費者行政が業界行政から一歩も出ていないことがはしなくも露呈した人事です。野田聖子消費者行政担当相は「後に歴史が変わったといわれるような役所をつくりたい」と発言したそうです。私は「生活支援カウンセリング協会」という消費者問題関係の団体の理事長を勤めさせていただいています。多くの消費者行政関係者から注目を浴びている新たな組織のトップにこういった経歴の方が就くということにはわずかに残っていた期待をも裏切られた思いです。おそらく政権交代がなった場合には真っ先に差し替えられるものと思われます。
総選挙前でもあります。官僚のペースで選定が進められたにしても「少しは集票や世論を意識した選定ができなかったのかなあ、もう少し気を利かせろよ」という気もしますし、いずれにせよ極めて残念な人事であるといわざるをえません。





