民主党が給付付税額控除を導入することを本格的に検討しています。これは尾立源幸参議院議員、古本伸一郎衆議院議員、田村謙治衆議院議員らが中心となっている民主党税制調査会所得税改革検討チームで検討していたもの。私も従来から給付つき税額控除制度の導入を進めるべきだと発言しておりましたので、検討会合にはカナダでの導入例について講演者として参加させていただきました。
ところが、このブログへのコメントでもいただいていますし、また、ネット上でも主に民主党に批判的であろう方々から「財源の裏付けのないばらまきである」などの声があります。
《給付つき税額控除は、低所得者の就労や子育てを支援する目的で米国や英国などが相次ぎ導入。所得税額から一定額を差し引く税額控除と低所得者向けの給付金を組み合わせる。税額控除額を5万円とした場合、納税額が10万円の人は5万円に軽減。納税額3万円の人は税額ゼロとなり、さらに2万円が支給される。納税額がゼロの人には5万円を支給する。》といった記述をごらんになって、「働かなくてももらえるのは不公平」、「財源はどうする」などと考えてのご批判だと思います。(なおここで書いてある金額はすべて年間の額です。)
(民主が税制大綱骨格 「給付つき税額控除」導入を明記)
以前に『給付つき税額控除制度、導入へ』でのエントリーでも申し上げましたが、政府与党も給付つき税額控除の導入は検討しているのですから民主党案にたいしてだけばらまきだと批判することはバランスを欠いているのですが、それはまあさておき、財源に関する記述は日経新聞2面に載った記事にはありますが、ネット上には転載されていません。新聞には
《制度の具体案では基礎控除(年三十八万円の所得控除)を税額控除に切り替えるほか、必要最小限の基礎消費支出にかかる消費税相当分も所得税から税額控除する。就労している低所得者世帯には控除額を上乗せする。》と書いてあります。つまり所得控除を税額控除に切り替えてまず財源の一部とし、残りについては、これは記事には書いてありませんが、私が11月27日に講演したときに申し上げた「カナダでは間接税税収の約1割を給付つき税額控除の財源にしている」ことに基づいて制度設計をするのだろうと思います。
つまり、少なくとも給付つき税額控除に関してはきちんとした財源の裏付けをつくることができるわけです。制度設計によっては実質的に消費税負担分に関して累進的な制度を作ることすら可能です。
ただしここで必要なのはやはりきちんとした名寄せが出来なければならないということで、例えば、社会保険庁を解体して国税庁にその業務を吸収させて歳入庁を設置したり、あるいは近々導入が予定されている社会保障番号などを納税に利用するなどの手段が必要になってくるだろうとは思います。
省庁の縦割りの枠を越える取り組みが必要になりますが、世界的にはもはや標準的な制度となっています。我が国での導入についても出来るかぎり早くおこなっていく必要があると考えます。
民主党税制調査会所得税改革検討チーム メンバーリスト尾立源幸 事務局長
古本伸一郎 事務局長代理
田村謙治 事務局次長
園田康博 衆議院議員
鷲尾英一郎 衆議院議員
林久美子 参議院議員
川崎稔 参議院議員
舟山康江 参議院議員





