このたび消費者問題の専門家有志によって生活支援カウンセリング協会が結成されました。これは多重債務者の生活再建支援を専門的に行う「生活支援カウンセラー」を養成し、相談機関の充実をはかることを目的として立ち上げられたもので、いまはまだ任意団体ですが、遅くとも来年にはNPO法人格を獲得すべく申請を行います。
メンバーは、会長に、消費者問題の権威で横浜国立大学教育人間科学部教授の西村隆男先生、事務局はファイナンシャル教育社の内田ふみ子さん、理事長は互選により不肖私金子洋一がつとめます。他にも大勢の専門家の皆さんが参加してくださっています。
消費者行政の強化は、最近の政治の一大イシューとなっています。消費者庁設置をめぐる問題、中華人民共和国による有害食品の輸出をはじめとする食品の安全の問題などこれらは大変重要な課題であることはいうまでもありません。
これらとならんで重要な問題が多重債務の問題です。この問題は、私が経済企画庁消費者行政第一課、内閣府消費者企画課、OECD消費者政策委員会にいたときからずっと大きな問題であり続けてきました。
「多重債務問題」の解決を目的とした改正貸金業法が平成18(2006)年12月に成立し、内閣に設置された多重債務者対策本部は、借り手対策として平成19(2007)年4月に、①相談窓口の整備・強化、②セーフティネット貸付の提供、③金融経済教育の強化、④やみ金の撲滅に向けた取締りの強化を掲げた「多重債務問題改善プログラム」を発表しました。そのなかで、「①相談窓口の整備・強化」においては、都道府県に相談窓口での相談体制の充実を要請し、国には、自治体向けに相談マニュアルを作成し、また、相談員向けの研修や指導の機会を設けるよう促すことを求めています。
多重債務問題というとともすれば法的な整理をすればことたれりとする風潮がありますが、債務を整理するだけで、生活の習慣が変わらなければ再発は防げません。たとえばこれまで貸出金利が何%であっても多重債務の問題は存在し続けてきましたし、鍵となるポイントはそこにはないのではないかと思います。
生活の立て直しに向けての取り組みがぜひとも必要だと考えます。自分が周囲から受け入れられていないのではないかという以前なら完全に心理カウンセリングの領域からのアプローチしか存在しなかった分野に対する心理的なケアや、自分の収入では一体いくらまでローンが組めるのかといったファイナンシャルな計画のアドバイスなどはこれまで多重債務の問題ではともすれば見過ごされてきていました。
これらの側面にアプローチするのが我々の提唱する「生活支援カウンセラー」です。つまり消費者問題に直接関わる知識だけではなく、カウンセリングの手法や家計運営の方法などを活用して多重債務者に対応できることが必要です。生活支援カウンセリング協会では、多重債務者からの相談を直接お受けするのではありません(それは自治体の役割です。)が、このカウンセラーを養成するプログラムを具体的に検討しています。その内容を順次公開できると思います。
なお、生活支援カウンセリング協会では会員募集中です。また、地方への講師派遣のご紹介も、講師への謝金は必要になりますがお受けしております。まじめにやろうとすると何日もかかりますが、時間などによってプログラム内容を組み替えることもできるだろうと思います。このあたりはご相談いただければと思います。
ご紹介した生活支援カウンセリング協会のウエッブサイトは実は私が、8年前のIBMホームページビルダー6で夜なべ仕事で一気に作ったもので、まあ、「○○家の趣味のページ」のような作りですが、おいおいきれいなものに作りかえていきます。
私も消費者問題への専門家としての過去の経験を活かしていきたいと思いますので、みなさまの生活支援カウンセリング協会へのご支援をどうかよろしくお願いいたします。





