民主党衆議院議員の長島昭久さんのブログを読んで、今回の福田康夫総理辞任表明に関して中曽根康弘元首相が発言していること(【首相退陣に寄せて】元首相・中曽根康弘 政治は軽いものではない)を知りました。
《福田さんは素朴な人柄だけに、執念を持たずに辞めたようだ。われわれの時代のように苦労して首相になれば、簡単に辞める場面にはならなかった。昔は、政治家がある段階で首相になろうと決意したら、そのための修行をして、いつでもなれるような体系を作った。見識を広め、修養を積み、国際関係も含め広く網を張って備えたものだ。同志も募った。》有名な話ですが、中曽根康弘氏は若手の時代から、自分が総理になったらどういう政策を打つべきかメモを大学ノートに書き、首相就任時にはそれが何十冊にもなったという逸話があります。それだけの準備を今の総理たちがしているのかどうか。
《最近の首相は、ややもすれば役人の上に乗っかっている感じがする。》
なお、このインタビューをした記者に人づてに聞くと、われわれの時代のように苦労して
という表現は実際にはもっと生々しい、新聞には書けないような表現だったとか。
《自民党総裁選で、次期首相(新総裁)が選ばれるが、麻生太郎君(自民党幹事長)がなるにせよ、誰がなるにせよ、次期首相は日本の歴史や伝統をわきまえ、冷厳に社会や世界を見つめて、きついことを直言する人を傍らに置く必要がある。今の政治家は、テレビのワイドショー的なパフォーマンスで生きているだけになおさらだ。》皆さんもそのとおりだと思われるでしょう。私の政治学の師匠の佐藤誠三郎先生は、中曽根さんの、いわゆるブレーンの一人といわれていました。もう20年以上も昔になりますが「中曽根さんは言うことを聞いてくれない」とゼミの中で言ったことをよく覚えています。高等文官試験に12番で受かったということですから、話の内容が理解できないのでなく、それだけ自分の信念と論拠があったということでしょう。役人の言うことに唯々諾々と流される昨今の首相に聞かせてやりたい話です。
ではなぜこのように最近の総理がなってしまったのか。霞ヶ関の役人出身の内閣総理大臣は宮沢喜一氏が最後ですが(私に言わせれば役人出身の総理というよりも、役人そのものという気がしますけれども。)、役人の経験がないからこそ役人の騙しのテクニックにはまってしまうのかもしれません。
また、中曽根康弘氏のいうとおり2世、3世ばかりで、大学を出てすぐに議席を得るなどして厳しい競争に打ち勝ったわけでないからかもしれません。温室育ちの日本の政治家は、外国の指導者と太刀打ちできるだけの修行が必要だろう。
という中曽根康弘氏の指摘は正しいというしかありません。





