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2007年09月15日

中華人民共和国「反国家分裂法」

 「反国家分裂法」とは、台湾が「独立」を宣言した場合、台湾独立派分子に対して「非平和的手段」を取ることを合法化した中華人民共和国の法律です。

  《第8条 「台独」分裂勢力がいかなる名目、いかなる方式であれ台湾を中国から切り離す事実をつくり、台湾の中国からの分離をもたらしかねない重大な事変が発生し、または平和統一の可能性が完全に失われたとき、国は非平和的方式その他必要な措置を講じて、国家の主権と領土保全を守ることができる。》
(中華人民共和国大使館:反国家分裂法(全文))
 このように侵略のために武力を行使することを明言した恐るべきものです。ところが我が国では、この法律の成立もさほど話題にもなりませんでした。

 こういう法律を、これは平和的交渉のためのロードマップだとかなんとか、それこそ「妄言」を垂れ流す連中が、日本人の中にもいるんでしょうなあ。

 確かに、台湾併呑へのロードマップであるのと同時に、脅迫としての性格が強い法律ですね。上に引用した第8条は、「俺の言うことを聞かなかったらどうなるか分かってるんだろうな、オイッ」ということでしょうね。中華人民共和国という国は、国家の品格もへったくれもないですね。

 またこの「反国家分裂法」をよく読めば、あの国が日本に仕掛けてくるときの手法もよく判ります。その意味では、大変重要な文書だと思います。

 しかし、この国では、我が国だったらあえて法律にはしないこういう内容のものも法律にしてしまって恬として恥じないんですね。法律の在り方に対する概念が違うのでしょう。(なんだか昨日新司法試験合格に関するエントリーを書いてから発想が法学部的になってきたのか?)詳しい内容は追々検討しましょう。以下、中華人民共和国大使館サイトから全文を引用します。

  《反国家分裂法(全文)

第1条 「台独」分裂勢力(「台湾独立」をめざす分裂勢力)が国家を分裂させるのに反対し、これを阻止し、祖国平和統一を促進し、台湾海峡地域の平和・安定を守り、国家の主権および領土保全を守り、中華民族の根本的利益を守るため、憲法に基づいて、この法律を制定する。  

第2条 世界に中国は一つしかなく、大陸と台湾は同じ一つの中国に属しており、中国の主権および領土保全を分割することは許されない。国家の主権および領土保全を守ることは、台湾同胞を含む全中国人民の共同の義務である。
 台湾は中国の一部である。国は「台独」分裂勢力がいかなる名目、いかなる方式で台湾を中国から切り離すことも絶対に許さない。  

第3条 台湾問題は中国の内戦によって残された問題である。
 台湾問題を解決し、祖国の統一を実現することは、中国の内部問題であり、いかなる外国勢力の干渉も受けない。  

第4条 祖国統一の大業を達成することは、台湾同胞を含む全中国人民の神聖な責務である。  

第5条 一つの中国の原則を堅持することは、祖国平和統一実現の基礎である。
 祖国統一の平和的方式による実現は、台湾海峡両岸同胞の根本的利益に最も合致する。国は最大の誠意をもち、最大の努力を払って、平和統一を実現する。
 国家の平和統一後、台湾は大陸と異なる制度をとり、高度の自治を行うことができる。  

第6条 国は次の各号に掲げる措置を講じて、台湾海峡地域の平和・安定を守り、両岸関係を発展させる。
 1、両岸の人的往来を奨励、推進し、理解を増進し、相互信頼を強める。
 2、両岸の経済交流と協力を奨励、推進し直接通信・通航・通商によって、両岸の経済関係を密接にし、相互利益・互恵をはかる。
 3、両岸の教育、科学技術、文化、衛生、スポーツ交流を奨励、推進し、中華文化の優れた伝統を共同で発揚する。
 4、両岸の犯罪共同取り締まりを奨励し、推進する。
 5、台湾海峡地域の平和・安定の維持および両岸関係の発展に有益なその他の活動を奨励し、推進する。
 国は法によって台湾同胞の権利および利益を保護する。  

第7条 国は台湾海峡両岸の平等な話し合いと交渉によって、平和統一を実現することを主張する。話し合いと交渉はしかるべき段取りを追い、いくつかの段階に分けて行うことができ、方式は柔軟多様であってよい。
 台湾海峡両岸は次の各号に掲げる事項について話し合いと交渉を行うことができる。
 1、両岸の敵対状態を正式に終結させること
 2、両岸関係を発展させる計画
 3、平和統一の段取りと進め方
 4、台湾当局の政治的地位
 5、その地位にふさわしい台湾地区の国際的な活動空間
 6、平和統一に関連するその他のあらゆる問題  

第8条 「台独」分裂勢力がいかなる名目、いかなる方式であれ台湾を中国から切り離す事実をつくり、台湾の中国からの分離をもたらしかねない重大な事変が発生し、または平和統一の可能性が完全に失われたとき、国は非平和的方式その他必要な措置を講じて、国家の主権と領土保全を守ることができる。
 前項の規定によって非平和的方式その他必要な措置を講じるときは、国務院、中央軍事委員会がそれを決定し、実施に移すとともに、遅滞なく全国人民代表大会常務委員会に報告する。  

第9条 この法律の規定によって非平和的方式その他必要な措置を講じかつ実施に移す際、国は最大の可能性を尽くして台湾の民間人および台湾にいる外国人の生命・財産その他の正当な権益を保護し、損失を減らすようにする。同時に、国は中国の他の地区における台湾同胞の権益と利益を法によって保護する。  

第10条 この法律は公布の日から施行する。》
(中華人民共和国大使館:反国家分裂法(全文))平成17(2005)年3月14日、第10期全国人民代表大会第3回大会で採択


 

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金子洋一プロフィール


現在、民主党参議院議員(神奈川県選出)、生活支援カウンセリング協会理事長。

これまでに、経済企画庁(現・内閣府)
OECD科学技術産業局エコノミスト
青山学院大学大学院国際マネジメント研究科兼任講師などを経る。

専門は、マクロ経済(景気)と消費者問題。詳細なプロフィールはこちら

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