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2007年08月06日

読みにくい6月の景気動向指数

 6月分の景気動向指数が発表されました。景気の現在の状態をあらわす景気動向指数の一致指数は77.8%で、3カ月続けて50%を上回りました。前にも書きました3ヶ月連続基準でいえば上向きになったということです。一方で、先行指数は、新聞では久しぶりに50%を上回ったことが取り上げられています。

 正直言ってちょっと読みにくい数字になっています。が、先行指数が単月で50%を上回ったことだけを取り上げて景気が上向いているというのは完全にだめな論法です。

 ここで、視点を変えて景気動向指数のコンポジットインデックス(CI)をみてみましょう。

 これまでの50%超えが景気のよしあしの判断基準となるといわれているのはディフュージョンインデックス(DI)で、景気が経済のどの部門に波及しているのかを示す指標でした。それと対比して、景気の盛り上がりなどを数値的に捉える場合に使われるのがコンポジットインデックスです。

第2図 コンポジット・インデックス(CI)


 このコンポジットインデックスで今回の6月分の景気動向指数をみてみますと、先行指数は、平成18(2006)年春の今回の景気拡大での最大値からずいぶんと落ちてしまっていることがわかるでしょう。また、一致指数は、昨年12月の最大値から、上下しながらもやや下回っていることも見て取れるでしょう。過去の景気循環と比較してみてください。帯状の水色に塗られている部分が景気後退期です。

 この景気動向指数先行指数は景気の先行きを示すものですから、統計データ的には今回の景気は既に下り坂にあることを示していると考えてよいのです。

 同時に一致指数はやや下がっています。統計指標の「水準」的には、バブルの最盛期を少し上回っていますから、「水準」で見ればたいしたものですが、在庫循環のメカニズムを捉えようとする景気動向指数のロジックからすれば、「方向」を見なければなりません。

 「方向」を重視するという観点からは、先行指数はずいぶんと落ち込みましたし、一致指数もやや弱いのです。もちろんこれから景気が持ち直す可能性が完全に否定されるわけでもないですが、このグラフの姿からはなかなか難しいと私は考えます。

 ましてや、8月の日銀金融政策決定会合で追加利上げなど行われた場合には、ほぼ確実に景気失速が明らかになることでしょう。

 

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