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2007年02月21日

日銀の追加利上げはなぜ今なのか?

 日本銀行は今日21日の日銀金融政策決定会合で追加利上げを最終的に決定しました。これは短期金利の誘導目標となる無担保コール翌日物金利を、今までの年0・25%から引き上げて、年0・5%とするものです。

 昨年の11月にも日銀福井俊彦総裁の追加利上げを推進する態度に疑問を示しましたが、消費者物価もプラスに転じたとは言い切れない。なによりも、消費者のマインドが強くない。こういう経済的環境の中で、日銀政策委員会は8対1の賛成多数で追加引き上げを決定したのです。よく判りません。

 今回の利上げに反対したのは、政策委員会の中でも岩田一政日銀副総裁ただ一人。もう一人の副総裁は財務省出身者で、彼は賛成しています。正副総裁の意見が政策委員会の席上で一致しなかったのは、平成10(1998)年の新日銀法の施行以降初めてだそうです。また、尾身幸次財務相は、今回の追加利上げに肯定的なニュアンスの発言をしています。これはやはり何らかの暗合なのでしょう。

「超低金利が長引くと、過度の円安や投資の加熱を引き起こし、息の長い成長が阻害される」という日銀福井俊彦総裁の論法は、バブル期に見られた、多くのエコノミストたちによる議論に似たように聞こえますが、私の空耳でしょうか。

 また、藤原作弥 前・日銀副総裁(日立総合計画研究所取締役社長)は、「まず金利を正常化して、その上で経済動向にあわせて金利をアップ・ダウンするのが本来の姿。正常な座標軸になるまでは利上げの方向にあるのは当然」と発言しているようです。

 しかし、日銀が独立性を持ったということは、同時に自己の組織の利益だけを考えるのではなく、日本の景気動向にきちんと責任を持つようになったからこそのことでしょう。となれば、ますます今回の追加利上げの理由は私にはまったく分かりません。まあ、これからの景気は金融政策できちんと支えられるという日銀自身の自信と決意とコミットメントの表明だろうと、前向きにとらえておきたいと思います。

 さて、今回の追加利上げでも、依然として株は高いし、円も安い。となると今回の追加的利上げは景気にはさほど影響はないのでしょうか。いえいえ、一方で銀行などの貸出金利やローンの金利はすぐさま引き上げられます。なによりも、日銀は、依然として少し景気がよくなればすぐさま引き締めに走ろうとする体質なのだということが市場の参加者の共通認識になるでしょう。すると常に市場は弱気になり続けることになります。これが、悪い方向の期待を形成し、景気の腰を折らなければいいのですが・・・

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