今後の経済運営について与党内では、とんでもない「オカルト経済学」が横行しているようです。
自民党内では、日銀が今年7月にゼロ金利政策を解除したことについて、早過ぎたとの意見もある。しかし、安倍陣営の1人は「ゼロ金利を解除しても、銀行の貸し出し金利は上昇していないし、これまでの経済情勢に変化はないではないか」と反論する。そのうえで「国民の預貯金合計が750兆円あり、金利が1%に上昇すれば7.5兆円を生み出せるではないか」とし、利上げのメリットを活かした消費拡大策の重要性を強調する。 安倍氏周辺で金利活かした消費拡大策が浮上、利上げ容認も何とコメントすればよいのか・・・デフレ脱却が確実になっていない段階でゼロ金利を解除したのも時期尚早ですし、銀行の貸出金利は着実に上がってしまっています。これは銀行の店頭で確認すればすぐわかることです。
さらに驚くべきは、「国民の預貯金合計が750兆円あり、金利が1%に上昇すれば7.5兆円を生み出せるではないか」という発言。金利が上昇すれば、預貯金金利は確かにあがりますが、同時に、株価は下がりますし、企業への貸し出しの金利も、国債の金利負担も増えるのですが・・・
金利が上がることで(短期的にでも)メリットがあるのは、景気に給料が直ちには左右されない公務員以外には、もうリタイアしており貯金だけで生活しているような人々だけです。しかも国民の預貯金合計がいくら巨額だとはいっても、これは我が国の国債残高と裏表のもの。
金融政策のフリーハンドを得るためには、金利はもう少し上がっているべきではありますが、そのタイミングは今ではありません。今行うべき経済政策は、まず第一にデフレ脱却です。金利引き上げはそれからの話です。報道されているような政策がとられたならば、景気の回復も近いうちに腰折れになってしまいます。まったく賛成できません。これだけはやめていただきたい。二兎を追う者は一兎をも得ずです。






