政治にとって一番大切なことはなんでしょうか?政策も大事ですが、人間が感情の生物である以上、情緒的な側面を無視することはできないでしょう。
昨年の衆議院選挙では、政策としてはあいまいな小泉郵政民営化法案を掲げた自民党が勝利を収めました。これを日本人の政治的な未成熟だと嘆く人は多いのですが、もう少し別の側面から見る必要もあるでしょう。ワイドショー政治、見せ物政治的なものではあっても、有権者を感情的な面から刺激し、動員することに小泉自民党が成功したことは、民主党側からすれば認めたくなくとも事実であることには変わりありません。
では、人間の情緒にかかわる問題で一番大切なものは何でしょうか。やはり私には「鎮魂」が最大のテーマであるように思えてなりません。ワイドショー政治による一時の熱狂はやがてさめます。しかし、うしなわれた命にたいする哀惜の念は、世代を超え、時には表面上は忘れ去られたとしても表に現れる政治的現象に影響を及ぼすのでしょう。
仮にこういった観点を取るとすると、最近の日本全体の政治では「戦没者の鎮魂」が最大のテーマになっていると考えられます。靖国神社公式参拝にせよ、憲法9条改正反対運動にせよ、それぞれ右左の政治的立場の違いはありますが、めざすことは、先の大戦で非命に倒れた戦没者の皆さんにどうすれば安らかに眠っていただけるか、ということではないでしょうか。この意味では、方法論こそ鋭く対立するものの、右も左も日本人的感性で政治を論じていることには変わりがありません。
2月27日に加藤光徳伊勢市長が亡くなりました。これからの伊勢市の政治も加藤みつのりさんの鎮魂が大きなテーマになってくると思います。
単に表面上の融和策、弥縫策をとることではなく、加藤さんの魂に平安が訪れるような解決策や政治体制をもたらすこと、これこそが人間が情緒に左右される以上、伊勢市の真の発展と融和に結びつくものだろうと思います。





