米国でBSEの疑いがある牛がまた発見されました。来週前半に詳細な検査の結果がわかるそうです。ところが、既に日米政府の間では牛肉を輸入再開する方向で事務レベルで調整しており、わが国の農水次官は「輸入条件に直接かかわる問題ではない」と発言しております。
これはずいぶんわが国の消費者を馬鹿にした話です。そもそも米国の牧場の多くはあまりにも巨大で、牛の一頭一頭の個体の管理ができません。(それだけ大規模だからこそ安いのです。)日本では全頭検査が行われていますが、米国ではそれは不可能です。それなのに米国政府はわが国政府に対して圧力をかけて輸入を再開させようとしています。少々安いからといって、安全でない可能性がある牛肉を米国政府からの圧力に負けて輸入することには反対です。
私のOECD(経済協力開発機構)時代の米国人同僚(弁護士の資格を持っている元・米国連邦取引委員会(FTC)職員です)が、「BSEの問題はあまりに政治的過ぎて手をつけたくないよ」といっていました。当時はそんなものかなと思っていましたが、なるほどこういう背景があったわけですね。米国にも「省益あって国益なし」ということがあるというよい例です。
参考リンク
農水省、米に情報提供要求へ・BSE疑い牛発見で





